お水取りの椿 糊こぼしとは?
良弁椿の花ごしらえ
春を告げる行事として知られる東大寺二月堂のお水取りは練行衆11名が人びとの幸福や天下泰平を祈る行事です。
東大寺二月堂の本尊、十一面観音菩薩の前を飾る須弥壇に椿の造花が飾られます。椿の造花は、別火の行法の中で作られます。
造花は糊こぼし(のりこぼし)を模して赤と白の和紙で作られ、雄しべの黄色とも映えて彩りが美しいものです。
糊こぼし(良弁椿)
紅い花びらに、紅い花びらに糊をこぼしたような白い斑が入っていることから糊こぼし(のりこぼし)呼ばれています。
大僧正を祀る開山堂の前に原木があり、これが修二会のときに開花するといわれから、良弁椿(ろうべんつばき)とも呼ばれています。
良弁(ろうべん)さん
東大寺開山の初代別当良弁僧正(ろうべんそうじょう)は、大仏の建立や寺の創建に力を尽くしました。
国宝「良弁僧正坐像」は、開山堂で例年命日にあたる12月16日のみ公開されます。凛々しいお姿で衣紋や尺など綺麗に残っています。
お水取り椿のお菓子は?
良弁椿の造花から作られた奈良和菓子屋さんのお菓子。赤と白が美しい花が咲きます。
奈良では早いところは1月から、2月から3月中旬にかけてお水取り(修二会)に合わせたお菓子が並びます。赤白の椿の花弁も愛らしく、修二会の時はぜひ味わいましょう。予約して受け取ると確実です。通信販売しているお店も利用して自宅で味わってもよいです。
糊こぼし@萬々堂通則
御菓子司 萬々堂通則 銘「糊こぼし」
江戸時代末期創業の萬々堂通則はもちいど商店街で有名です。
2月1日~3月14日まで
萬々堂通則 銘「糊こぼし」はJR通販サイトでも購入できます。6個 3,100円
和菓子は解凍すればおいしく食べられるので、古都なら気分で頂きましょう。購入のみで店内で食べることが出来ないので、お持ち帰りになります。
住所: 奈良県奈良市橋本町34(もちいどのセンター街)近鉄奈良駅から徒歩5分
電話: 0742-22-2044
定休日: 木曜日は不定休
営業時間: 9:00 – 19:30(木曜日 10:00 – 17:00)
開山良弁椿@鶴屋徳満
御菓子司 鶴屋徳満 銘「開山良弁椿」
明治31年(1898)創業で、良弁椿の造花の意匠の御菓子を最初につくったお店です。
3個入り
こちらも購入のみで持ち帰りです。お店は二店舗あります。
商店街の一角、三条通りに面したお店があります。予約しておいた方が確実かと思います。
良弁椿@樫舎
萬御菓子誂處 樫舎 銘「良弁椿」樫舎
樫舎さんの入り口に飾られている和菓子の様子です。
左から 葛焼 ひなまつり 西王母 うぐいす 良弁椿
こちらは赤白の花弁ではなく練り切りを見事な糊こぼし仕立てにしています。原材料もこだわりの樫舎さん、美味しいです。
南無寒椿@中西与三郎
寧楽菓子司 中西与三郎 銘「南無寒椿」
黄身あん・白小豆粒あんの2種 1個380円から購入
大正2年(1913)創業中西与三郎
古家をリノベーションした雰囲気のある茶房「六坊庵」があるので、こちらで注文してゆっくり味わうのが良いでしょう。
オンラインショップでは1月から冷凍便で予約販売開始していますよ。
黄身餡3・白餡3 6個 3480円
黄身餡5・白餡5 10個 5800円
住所: 奈良県奈良市脇戸町23
電話: 0742-22-3048
定休日:月曜日
営業時間: 10:00–18:00 茶房(-17:30)
アクセス: 近鉄奈良駅から徒歩10分
達陀(だったん)@樫舎
萬御菓子誂處 樫舎 銘「達陀」樫舎
樫舎ご主人と仲良しのさだまさし『修二会』でも出てくる 達陀(だったん)修二会法要の中で重要な行事です。
回廊を駆け抜ける大きなお松明とは違いますが、二月堂の堂内で燃え盛る松明を持って巡る儀式です。木造建築の中で炎があがるのも驚きですが、燃え立つ炎の美しさは外のお松明とは格別です。
3月奈良で出会う和のお菓子
慈光院お茶事から
三五夜でのお茶会から
お松明の竹が使われているお道具
お水取り(修二会)のお松明は奉納された後で、その竹を利用している作品をいくつか見ることが出来ました。
竹の花入
根付の竹で貴重な例です。二月堂の焼き印が入ります。
こちらは千代に八千代二 そして花押が入っている花入です。
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